きゃびの日々のきろく。

日々の色々をきろくします。

Jatene手術を受けた日。


一年前、むすこは手術を受けた。
Jatene手術。
完全大血管転位症I型の根治手術。

この手術を新生児期〜早期に受けないと、出生後半年ほどで亡くなってしまう。。
と、webで見られるこの病気に関する情報のほとんどに書いてある。

手術後は、合併症の心配も多いけれど通院と服薬でしっかり見ていけば、
良好に日々を過ごせる。


当時、手術の日のことを日記に残していたから、このブログにも残してみる。



2017年1月31日火曜日
手術当日
6:30 起きて朝ごはんを食べる。
7:00 予約していたタクシーで病院に向かう。
8:00 むすこはまだNICUにいた。手術室に行く前に抱っこ。
8:30には行ってしまった。
9:00〜2時間くらいかけて麻酔を打ち、その後手術開始。とのこと。
手術自体は4時間ほどで終わると聞いたけど、、、どうなるかな。


私の両親と義母も駆け付けてくれて、
一緒に手術をする間も側にいてくれた。

皆で家族待合室で待つ。
私はソファベンチに横にならせてもらう。

待合室内のモニターに、今日の手術スケジュールが映し出されている。
耳鼻科とか、整形外科とか、色んな手術を受けてる子供達がいる。
むすこの予定時刻が断トツで長い時間を示していた。

2時間、3時間と経つと、
「終わりましたよ。」
とか、
PICUの説明にスタッフが入ってきたりと、
ドアが開く回数が増えてきた。
ドアが開く度にドキッとしてしまう。

ウトウト横になったり、搾乳したり、
トイレに行ったり、水をたくさん飲んだり、
落ち着かない時間を過ごす。

搾乳しにNICUの搾乳室を借りたら、
手術室に子供が移動している場合は、もうNICUには入ってはダメ!ときつく注意される。
今考えると注意されて当たり前だと思える。

当時はすごくメンタルが弱ってて
泣きそうになるくらい凹んだ…。
手術室からめちゃ離れた授乳室まで移動しながら、また悲しい気持ちが込み上げて、
なんとも言えない気持ちになった。

家族待合室では、訛り全開の家族が
大声で会話していて、嫌な気持ちになる…。


漠然と、14時過ぎには終わるんじゃないかと
期待して、思い込んでいて、、
15時を過ぎると怖くなって涙が出てくる。
どうしよう。。

この時は、最悪のことばかり考えてしまう…
重い空気の中、ただひたすら待つ。

顔を洗ったり、ストレッチしたり、
トイレにまた行ったり、気を紛らわす。

17:30 その日の夜に宿泊予定の施設に
父母が手続きに行ってくれる。
(病院のすぐ側にあるマクドナルドハウスに泊まりました。
ひたすら優しい場所でした。)

携帯は見ない、、と思っていたけど、そわそわしてしまい、
立ちながら、wikiなどで改めて病名や、執刀医についてまじまじ見いる。

そこに、

「終わりましたよ。」
と執刀医の先生が現れる。びっくりする。
18:00 くらいかな?

「手術自体は14時過ぎには終わっていた。
血がダラダラ止まらなくて、止血に時間がかかってしまった。」
淡々と落ち着いて話してくれた執刀医の先生。
終わってたなら、教えてくださいよーーーー
という気持ちに少しなる。

その後、外科の主治医に簡単に手術の内容を報告してもらう。


あぁ、無事に終わったんだ!
もうひとまず大丈夫なんだ!と思うと
嬉しくて嬉しくて、泣き崩れてしまった。



手術後、むすこはPICUへ。
モニター越しにむすこを見せてもらい、
本人にも私と夫だけ会わせてもらえた。

手術を終えたむすこは、何だか小さくぺしゃんこになってしまってるように見えた。
頑張ったね。


胸に、大きな傷と、胸水等を抜くためのドレーンがお腹に4本刺さって、
ベッドの脇にはたくさんの点滴。
鳴り止まないモニターの音…警告音。
小さな小さなむすこを囲む大きな医療機器に圧倒されてしまう。

PICUの中には、多分むすこと同じく
心臓手術等、重症系の手術を終えた、小さな小さな子供達がいた。

手術を終えて、本当に心から嬉しかった。

けど、初めて足を踏み入れた
PICUという場所が凄すぎて、
改めてむすこの病気の深刻さを認識せずには
いられなかった。

PICUの光景が、ショックではあったけど、
術後の不安定な時を、徹底的に管理してもらい、元気になるための場所。
医師も、看護師も、たくさんのプロフェッショナルが24時間ばっちりしっかり見てくれている。

赤ちゃんの生命力はすごいとよく聞きはするけど、確かにそう思うけど、
紙一重にすごく儚くて繊細でもある。


生きて、手術が成功して戻ってきてくれて
本当に良かった。

少しだけの面会で、マクドナルドハウスに向かう。
もう10時くらいになっていた。

いつもは、どんよりとした気持ちでみていた
夜の病院の風景も、違って見える。

本当に良かった…。





ーーーーー

一年前は、生きてさえくれれば、、
と思っていたけど、
退院してどんどん元気になって、
無事一歳を迎えて、
入院中辛かったことも
忘れて、
目の前のことばかり気にしたり、
すごく欲張りになってしまっている。

例えば、
はやく歩かないかな、
とか、
頭いい子になってほしいな、とか。

たった一年しか経ってないのに、
当時の気持ちを忘れてる。
誕生日にも思ったけど。


多くを望まず、私の期待をこどもに押し付けない!

一歳の小さなむすこに
寄り添って、
安心安全楽しい!
をモットーに日々を過ごそう。





とか書いてても
また、すぐに忘れてしまって
しまうんだろな😱